現在も継続中ですが終盤を迎えた栗山町で外飼いされている多頭崩壊猫の案件についてのご報告です。
この案件は今年2024年10月2日(水)から取り組み始めましたが、11月末現在、未不妊の成猫4頭と子猫5頭程が残っています。
12月に入り気温も一段と低くなって根雪になる季節となりましたので、年内解決を望んでスタッフは尽力しています。
事の発端は、地域で猫の保護をされている方から、栗山町で不妊手術もせずに餌だけを与えている飼い主がいて、敷地内で車に轢かれ死んでいる猫もいてこれ以上不幸な猫を増やしたくないとのご相談でした。
そうしたことから、当会も現地に同行し一緒に取り組むことになりました。
雨水を飲み、猫たちはやせ細り栄養失調で体はハシラミだらけでした。
車に轢かれ死んでいる猫もいたとのこと…
まずは、これ以上車に轢かれることを防ぎたく敷地内に「猫注意」の看板を複数設置しました。
そして最初に成猫の個体確認を行いましたが、10月2日時点では成猫は24頭、子猫は12頭のようでした。
10月5日(土)に3頭の子猫を保護することが出来ました。
左から、フウタ(オス)、フウマ(オス)、フウコ(メス)です。
スタッフがケアをしているので大分状態が良くなった頃の写真です。
飼い主からの聴き取りや病院での診断でも推定5か月位とのこと…体は小さく痩せていました。
当会は、5月から取り組んでいた長沼町の劣悪な環境から保護した猫たちで猫舎もいっぱいになっていたため、スタッフが自宅で看ることになりました。
成猫も保護したかったのですが場所や人手も足りず、捕獲出来たら都度動物病院に走り不妊手術を行い、飼い主に返還することとし、その後の状況観察もしていくことで飼い主に責任を持って飼育してもらうこととなりました。
<左ルシア(オス)・右チフユ(オス)>
10月11日(金)には、子猫6頭(全頭オス)を保護することが出来ました。
6頭は、2人の預かりボランティアさんとスタッフで預かることになりました。
写真はルシアとチフユです。
兄弟がどうかは分かりませんが顔がよく似ています。
預かりボランティアさんは、長年の保護活動の中でハジラミが今までの中で一番いましたとのことで、2か月経ってもコームでとかすと未だに殻が残っていたそうです。
体が小さく弱いから子猫には一番つきやすかったと思いますが、預かりボランティアさんは駆虫やシャンプー以外にも丁寧に熱心に取り除いてくださっていました。
ルシアは預かりボランティアさんの先住保護猫の譲渡に伴い一緒にお迎えいただけることになりこれから卒業します。
ですが、チユフは、11月3日様子がおかしいと病院を受診したところ腹水が溜まっていて、血液検査の結果からおそらくFIPに感染しているのではと緊急入院しました。
直ぐに治療を開始しましたが、極度の貧血で三度の輸血を行いましたが、残念ながら11月17日に入院中の動物病院で吐血性ショックで亡くなりました。
チフユもルシア同様、とても人懐こい子でしたので、新たな飼い主さんに繋いであげたかったです。
病院の先生も必死で頑張ってくださいましたが、本当に残念でなりません…。
詳しくは以下からご覧ください。
http://shippo-days.seesaa.net/article/505725212.html
チャオとライナも預かりボランティアさんのお宅で預かっていただきました。
2頭とも栄養失調で痩せ、ハジラミだらけでしたので、本当にご苦労をおかけしました
預かりボランティアさん宅では、他の野良猫案件も入り、現在チャオとライナは当会で収容しています。
チャオは、右目が白く見えていないのではとのことで眼科専門の動物病院を受診したところ、外傷により光を感じる程度で、4〜5年でほぼの確立で悪性の腫瘍になってしまうとのことでした。
そうしたことから、11月15日(金)に眼球を摘出と去勢手術も行いました。
やがて悪性腫瘍になるリスクがあるのであれば、分かった時点で手術できたので良かったと思います。
このように子猫と言っても不適正飼育されたいたので、健康体になるまでには治療も時間も必要です。
チョコパンもスタッフが預かってケアしたので今はふっくら丸顔になり、譲渡会にも参加できるようになりました。
ですが、物凄く痩せていていて骨と皮状態でした。
最近のチョコパンです。
あのまま現地にいたらもっともっと惨めな姿になっていたと思います。
<現在のキョンキョン>
キョンキョンは、目も見えていないのか、耳も聞こえていないのか、斜頸があって明らかに障害を持っていると思われました。
多頭飼育故の近親交配等の影響なのか、スタッフが預かり様子を見ることになりました。
キョンキョンの詳細は後日ご報告させていただきます。
10月22日(火)、上記の猫たちと一緒に保護出来ず取りこぼしてしまったコウキ(メス)をやっと保護することが出来ました!
最後になってしまいましたが、やはり臆病な性格のようです。
以上が5〜6月に産まれ保護した子猫は10頭です。
残念ながら2頭は保護する前に亡くなっていました。
そして、成猫を捕獲し順次動物病院で不妊手術することも同時並行で行いました。
成猫は24頭いるとのことでこれまでに20頭は不妊手術を終えましたが、まだ捕獲していない育児中かもしれないメス4頭もいます。
また実際もういないとは限りません💦
経緯としては、10月20日(日)に成猫のオス2頭・メス1頭の捕獲に成功、その日のうちに不妊手術を行い翌日現地の飼い主に返しました。
10月22日(火)は、成猫のメス3頭も捕獲出来たので不妊手術を行い翌日現地の飼い主に返しました。
その後も順次捕獲し不妊手術を進めていきました。
10月末時点で、目的の成猫のオス1頭が捕まっておらず悔やまれることと、子育て中の母猫が4頭はいるとのこと・・・。
成猫の捕獲と育児中の子猫をタイミングの良い時点で保護することが大事なことでした。
11月3日(日)、残っていたオス猫が運よく玄関フードにいるとのことで扉を閉めて捕獲、去勢手術を行って飼い主に返しました。
また納屋に子猫がいるとのこと、捕獲器を設置できるスペースを作ってくれるよう飼い主に要望しました。
11月5日現在までの状況は、オス10頭、メス10頭に不妊手術を実施、9月に出産し育児中の4頭のメスは、この後速やかに捕獲し不妊手術を実施、子猫の保護の継続です。
以上、9月生まれの子猫やまだ未不妊の猫については、改めてご報告させていただきます。
出口がやっと見えた多頭飼育現場ですが、不妊手術も行わずただただ餌だけ与えているだけの飼い主…。
猫たちには何の罪もありません。
増えるのは本当にあっという間です。
餌を与えるのと同時に行わなくてはならないのは不妊手術です。
今後も不幸になる猫が増えないように見守っていく必要もあります。
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