2024年11月01日
あいまるさっぽろでシェルターメディスン講習会
10月26日(土)、札幌市動物愛護管理センターあいまるさっぽろで、動物愛護行政に携わる職員向けのセミナー「シェルターメディスン」についての講座がありました。
当日は、札幌市の職員の方他、道の職員の方や愛護推進員さんや愛護団体、ボランティアさん等20名余りが参加されていました。
講師は、当会でも日頃からお世話になっている酪農学園大学獣医学群獣医保健看護学類教授の川添敏弘先生で、獣医師であると同時に公認心理士の資格もお持ちです。
シェルターメディスンの目的は、「群れの健康を維持し心身ともに健康な動物を1頭でも譲渡すること」です。
そのため群れ管理の必要性から、過剰になった動物を安楽死させる方法が用いられていますが、日本の宗教観や命を慈しむ国民性からも受け入れがたいところがあります。
当会のような愛護保護団体の立場から考えると苦痛を伴い延命させることが動物虐待にあたる以外は安楽死は考えられません。
動物福祉の先進国アメリカでも、年間50〜80万頭が殺処分されているとのこと…憧れのドイツでも年間40万頭が殺処分されているとのことです。
そうしたことから考えると日本も問題は多くあっても、殺処分を嫌う国民性は尊いことだと思います。
動物を増やすのも減らすのも人間側がやっていること…であればそもそも産まれてくる犬猫が行き場を失わないようにするために人間側が責任を持って不妊手術することが大切と結局行きつくところは蛇口を締めることに尽きてきます。
札幌市動物愛護管理センターでも殺処分はしないと宣言されていますが、次から次と猫の多頭飼育崩壊案件が入ることやそうした猫たちは社会化していないことも多いため譲渡までに時間を要しています。
この相反する課題を乗り越えるためにも行き場のない命を増やすことはあってはならないことです。
その後、西山ゆう子先生が6月の講座でお話しくださった「アシロマー統計」のお話になりました。
当会の西山ゆう子先生の記事は以下になります。
「これからの動物保護活動」殺処分を超えて私たちが向かうもの
http://shippo-days.seesaa.net/article/504501730.html
行政は殺処分を減らすために、終生飼育義務による引取りを強化しています。
問題は動物の福祉です。
飼い主の元で安全や生命が脅かされるようでは本末転倒です。
日本流の動物福祉のスタンダードを創っていく時代になってきたように思います。
この日札幌市動物愛護管理センターに収容されていたのは、犬3頭と猫59頭でした。
猫は変わらず高止まりですが、現在は60頭位を推移しています。
ボランティアさんたちが、ハロウィン仕様に飾り付けしてくださり、内部も明るい模様になっていました。
先日お伝えした、にゃんこカレー始めましたも人馴れ具合をランクで分かりやすくした面白い取り組みです。
11月9日(土)には、センター新設1周年記念の合同譲渡会が開催されます。
詳しくは以下からご覧ください★
http://shippo-days.seesaa.net/article/505313440.html
適正な飼い主さまに適正に譲渡していくことはシェルターメディスンの目標にもなるのではないでしょうか。
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