2024年10月23日

10/10(木)令和6年 厚岸町・浜中町 野犬対策会議が開催されました★

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<厚岸町役場>

2024年10月10日(木)、釧路総合振興局管内の厚岸町役場大会議場で、13時30分より17時過ぎまで厚岸町・浜中町 野犬対策会議が開催されました



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参加者は、釧路総合振興局環境生活課、厚岸町役場環境林務課、浜中町住民環境課、別海町保健生活部生活環境課の行政機関とHOKKAIDOしっぽの会、犬のM基金、しおんの会、ポラリスはまなか、のらハウスの5団体と2名の個人ボランティアさん、浜中フィールドベテリナリークリニック、よつばスペイクリニックの獣医師の方、計27名で「令和6年 厚岸町・浜中町 野犬対策会議」が行われました。



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釧路市総合振興局生活課笹山学課長のご挨拶の後、最初に厚岸町環境林務課吉田直文係長から野犬の生息や保護状況のお話がありました。

以下議題に沿ってご報告します。

(1)厚岸町及び浜中町における野犬等の生息・保護の状況について

(2)これまでの厚岸町、浜中町役場の取組について

厚岸町では捕獲体制を改善できるよう捕獲檻を多数導入、岡本獣医師のご協力もあって成犬の不妊手術は実施されています。

当会では、行政機関に収容される野犬の不妊手術の費用を助成していますが、町でも今後不妊手術代を予算化していただきたいです。
(浜中町も同じく)
 

その後、浜中町住民環境課小黒節宣係長からもドッグレスキューしおんの会と協力体制で取り組んでいるお話をされていました。


道東の市町村では野犬の問題が古くからあり野犬掃討条例で殺処分されていましたが、2013年に改正された動物愛護管理法により、自治体は殺処分がなくなることを目指して、引き取りした犬猫を出来る限り返還し、譲渡するよう努めることが明文化されました。

しかし譲渡できるのは子犬ばかりで、成犬になると人への警戒心が強く、ある程度順化させるにも時間と労力がかかり、関係者は疲弊していました。

そのためにも蛇口を締める対策が必要であることや今後の展望について意見交換が行われました。




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次に地元の獣医師はまなかフィールドベテリナリークリニックの岡本拓先生よりボランティアの取組についてお話がありました。

8月22日(木)に厚岸町長宛に提出した要望書のお話を中心に現在の状況を話してくださいました。

要望書提出の報告はコチラです。
http://shippo-days.seesaa.net/article/504628392.html

地元で熱心に保護に取り組む個人ボランティアの奥村志津江氏からも厚岸町若松地区で高齢者が餌やりしている犬についてお話がありました。

論点は、猫の餌やりと同じで責任を持って餌を与え管理してくださいということです。

そのためにも不妊手術は必須ですが、ご本人には認識はなくボランティアさんが説得して尽力されてきました。


議題

(3)これまでの愛護団体・ボランティア等の取組について
   獣医師 岡本 拓 様
   奥村 志津江 様




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それから、他地域事例紹介で、根室振興局管内の別海町保健生活部生活環境課の渡辺諒氏からの別海町役場での野犬の保護の取り組みと当会代表上杉由希子からは、2020年5月から今年2024年7月まで5年越しで関わってきた滝上町の野犬の多頭案件の件をお話ししました。


議題

(4)他地域事例紹介
   別海町保健生活部生活環境課 渡辺 諒 様
   認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会代表 上杉 由希子 様




休憩を挟んでから以下の議題に取り組みました。

先に犬のM基金の秋田千嘉子代表が引取りした子犬に先天的な病気があったことなど話されました。

先天的に胆嚢がなく奇形の片足のない子犬の事例で、近親交配の可能性が高いとのことでした。

このように生まれた子犬にも健康被害のリスクが起きています。




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先にA班厚岸町、B班浜中町に分かれて課題のあぶり出しを行いました。

事前に地区と未不妊の飼い犬がどれだけいるか、何頭保護(子犬が殆ど)されたのか付箋に記載して貼り付けました。




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浜中町役場も同じく地図を見ながら確認していきました。





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そして参加者は次々と課題を書いて釧路市総合振興局の職員の皆さまが貼っていかれました。

議題

(5)これまでの取組の課題について

参加者から活発な意見が付箋に書かれカテゴリー別に貼られていきました。

(6)今後の取組の方向性について


主な意見は、捕獲方法、収容場所の確保、人手がない(専門的なスキルも)、譲渡、予算、情報の周知等、活発な意見が出されました。

ワークショップの方法ですと、皆が意見を出しやすくより課題があぶり出され他人事ではなく自分事として捉えやすくなります。

最後に取り組みの方向性についても意見が活発に出されました。

予算化することは大切ですが、待っていたら対策が遅れます。

知恵とスキルで乗り越えられるところはそうして、ふるさと納税やガバメントクラウドファンディングを使い賛同者を増やしていくことも良いと思います。

閉会の挨拶は、厚岸町環境林務課長の真里谷隆氏でした。


自然淘汰される状況下の中、必死で健気に生きている犬たち。

元を辿れば、無責任な人間に放置された犬たちなのです。

現実問題、野犬として生きてきた犬たちを長期間収容し順化させていく収容場所や人手、スキル等、物理的な問題をどう解決していくのか…

長い年月、対処法でしか対策してこなかったことが、動物の福祉を考える時代へと変わっていく中、一層大きな課題となっています。



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posted by しっぽの会 at 18:31 | 多角的活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする