2024年06月16日

続 ピュアの訃報のお知らせ🌈

105050s.jpg

改めまして、多くの皆さまにご支援いただいていたピュアが、5月31日(金)14時過ぎに虹の橋へと旅立ったお知らせさせていただきます。

ピュアは、推定8〜10歳のラブラドールレトリバーの男の子でした。

2月7日に元ブリーダーの多頭飼育崩壊現場から引き取りして4か月。

僅かな期間ではありましたが、本当にいろんなことがあり、あっという間の4か月でした。



154A4007s.jpg

当会スタッフもこれまで何度も介護や看取りをしてきましたが、ピュアは相当重症だったのにも関わらず、名前の通り本当にピュアな子だったので、介護冥利に尽きると同時に思い出がいっぱいで、未だに思い出すだけで胸が熱くなり涙が出ます。

口の中にはこれまで見たこともない程の大きな腫瘍があり、体はガリガリに痩せて骨と皮、立つことも出来ないほど衰弱していました。

この状態ではとても手術はできないと言われ、どうしたらこんなことになるのかと怒りながらも何としても体力をつけなければ、どうやって食べさせたらいいか?毎日そのことばかりでした。



57686_0s.jpg

保護時は、口の中のわずかなすき間にカリカリと缶づめのお団子を手で入れる、そんなやり方でしか給餌できなかったのですが、幸い食べることは出来たのが救いでした。

お団子の大きさやタイミングを見ながらドンドン食べるようになり、痛いくらいに手まで食べるようになったので、手にガムテープを巻いたり、せ〜の!と声をかけたり、食いしん坊くんはそれを理解しながら喜んで上手に食べてくれました。

様子を見ながらカリカリ量を増やし、とにかく体重を増やし体力をつけなければと毎日必至でした。

少し体重も増えたかな〜と感じつつ、同時に腫瘍も大きくなっていきました。

その後は、お団子も上手く食べられなくなってきたので、カリカリをふやかして潰し、高カロリー缶に流動缶を加えてトロトロにし、舐める方法に変えてみました。

ですが、腫瘍が痛いのか前足でバタバタするようになり、そのうちに大きくなった腫瘍から出血もし、この頃の食事はドロドロフードや食事で出血まみれになるなど大変でした。

断脚予定の後ろ足も毎日洗浄が必要でスタッフで協力しました。

なんとか手術の予定になる頃には少し立てるようになり生きる力に感動しました。

そしてついに3月4日(月)、酪農学園大学附属動物病院で、下顎の腫瘍切除、思うように食べれなくなるため胃瘻(いろう)、DIC(播種性血管内凝固症候群)のため右後肢の断脚手術と3つもの大手術を受けました。

しばらくは胃瘻の生活でしたが 口から食べても良いと許可が出た日は、食べやすいようにとイスの上でカリカリを食べさせ、スタッフで良かったと笑い合いました。



154A9128s.jpg

その後はみるみる元気になり、3本足でもしっかり歩き、下りの段差のある場所も難なくこなし、車の移動も問題なく、時には男らしい野太い声でしっかり吠えることもありました。

何といってもゴハンの時間をものすごく楽しみにしていて、ヘリコプターのプロペラのようにブンブンとしっぽを廻しました。

知らぬ間にオスワリやマテも完璧に出来るようになり、「さすがラブ、やはりラブ」と思いました。

手術後は、このように順調回復していきました。

また、スタッフやボランティアさんが出入りする場所の方がピュアは喜ぶので、部屋を個室から休憩室に移動しました。

しかし、飼い主募集を始めた矢先の4月中旬にまた口の中に赤い斑が出来て、あっという間に前回同様の大きな腫瘍になってしまいました。



104956s.jpg
<夜はスタッフが自宅に連れて帰っていました。スタッフ宅の猫とも仲良しでした。>

大学病院に再手術の予約もしたのですが、既に肺への転移があることや食べることが大好きなピュアのために腫瘍は若干削り取る程度にすることがQOLを落とさないことと考え、抗ガン薬の投与に変更となりました。

落ち込んだのは人間ばかりで、当のピュアはいつもと変わらず、尻尾をブンブンと廻し、いつも通りに1日給餌量の倍以上をペロリと平らげご満悦でした。

ピュアは、食べやすい缶詰やオヤツも喜びましたが、カリカリを食べてる時が一番幸せでした。

大きなフードボールに顔を入れて、ザブザブザブと舌でカリカリをすくい取って自らの力で食べ尽くすこと・・・それがピュアの至福でした。

そうして、あまりにお腹がパンパンになり腹水が溜まったものと思いかかりつけの病院を受診したところ、お腹の殆どが腫瘍で埋め尽くされているとのことで余命1週間の宣告を受けました。

その頃は、座っていることが多くなり、食べる量も減ったので少量で回数を増やしました。

亡くなる2日前の5月29日にはとうとうカリカリも食べなくなり、最後に口にしたのは、茹でた鶏のササミでした。

そして翌日に静かに天国へと旅立ってしまいました。

敷物交換が大変でしたが、体をかかえてゴロンと反転することを教えると、すぐに覚えて大喜びし、YogiboのCMの馬のようになりました。

喉を撫でるとゴロワンになり可愛かったです。

本当に寂しく悲しいです。

ありがとうピュン!!(愛称はピュンでした。)



154A6007s.jpg

ピュアを多くの皆さまが気にかけてくださり 沢山のご寄付やご支援や物資もいただきました。

わざわざ面会にいらしてくださる方や様々なかたちで応援いただきました。


ご報告とお礼が遅くなりましたが、皆さま本当にありがとうございました。

皆さまとご一緒にピュアの冥福をお祈りしたいと思います🌈


posted by しっぽの会 at 22:03 | 保護犬の様子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする