
5月15日朝、推定12歳〜14歳の和犬ミックスのオスの太鳳(たお)が虹の橋へと旅立ちました。
今から5年前の2018年春、道南の江差保健所に高齢の飼い主に放棄された太鳳。
同年5月に当会で引取りした当初は、不安と寂しさからかスタッフを見るとずっと吠えて鳴いていました。
昨年末に運動場でふらついているのを発見、軽い眼振も見られたため入院し2〜3日後に退院しました。
その後は、以前の力強さはなくなったものの、お散歩にも出られるようになりましたし、体重が減ってしまったため美味しい缶詰をのせた追加のご飯もペロリと食べていたので、「さすが太鳳ちゃん!」とスタッフも回復を喜んでいました。
ところが今年4月に入って、再び眼振が見られたため再入院となり、退院後は強制給餌も必要となってしまいました。
また足腰も弱ってきていたため、5月に入ってから夜はスタッフが家に連れて帰っていました。
それでも、排泄のために体を支えて立たせるとスイスイと歩いて、ちゃんと自分でオシッコができていました。
亡くなる前日には、幾度も終生預りの犬をご自宅に迎えてくださっている預りボランティアさんがお家に連れて行ってくださいました。
太鳳に残された時間は、温かいお家で穏やかに過ごせるとスタッフも安堵していましたが、当の太鳳自身もほっとしてしまったのか、次の日には優しいボランティアさんに見守られて旅立ってしまいました。

太鳳は引き取り当時こそ、部屋に出入りするボランティアさんの脚に噛みついたこともありました。
ですが、根はとても懐っこく甘えん坊で、その上クルクルしたつぶらな瞳がかわいらしく、ボランティアさんやスタッフを魅了し続けていました。
たくさんの方々にかわいがっていただいていました。
預りボランティアさんは、「亡くなった時も可愛いお顔のままの太鳳ちゃんでした。」と仰っていました。

担当スタッフも、リーダーウォークや呼び戻しに向けての訓練中、しぶしぶではありますがちゃんとお座りして、ご褒美のカリカリを待つクリクリ目の太鳳の顔を見て、思わず顔をほころばせてしまったことを思い出します。
その反面、和犬気質は亡くなる直前まで健全で、お散歩中はいつも他の犬に吠えられていました。
「今年2月に亡くなったチコと太鳳はいつもそうだったねぇ。」と2頭を良く知るボランティアさんが懐かしそうに思い出話をされていました。

たくさんの人を笑顔にしてくれた太鳳ちゃん。
今まで本当にありがとう!
お空でまた大好きなお散歩がいっぱいできますように…
これまで太鳳を応援してくださった皆さまありがとうございました。
太鳳の冥福を皆さまとご一緒にお祈りしたいと思います…。
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