
留萌振興局の飼い主探しノートでは、天塩町で屋外で多頭飼育されている成犬と子犬が出会いを待っています。
事の発端は、犬が多頭飼育された状況を危惧した親族が留萌振興局に相談したのが始まりですが、10年ほど前に6頭の犬を飼育し始めたことからが元凶のようです。
飼い主が不妊手術を怠ったため膨大な数になってしまいましたが、幼い犬から年を取った犬まで当初は70頭余りいました。
ですが、現在は愛護団体等への譲渡、残念ながら亡くなった子もいて40頭位がいます。
犬たちは首輪もつけておらず係留されていない犬が大半でした。
多くが、自由に暮らしているため、道路に出て交通事故に遭い死亡したり、衰弱、凍死で亡くなったと思われる犬もいます…。
1年で一番寒さの厳しいこの時期、過酷な環境下で犬たちは暮らしています。
特に体力のない子犬は尚更です。
飼い主には、適正飼育できずに増やしてしまった責任があり、これまで放置していた飼い主と管理する役場はもっと早くに対策をすべきでした。
これ以上犬が繁殖し行き場を失う犬を増やさない必要があり、2月20日(月)、留萌振興局、天塩町役場の職員の方々と現地で合流、協力しながら犬の頭数と個体確認、係留、不妊手術前の現地の状況確認等の下準備を行ってきました。
この日は、妊娠の疑いがあるため犬や衰弱した犬を優先的に引き取りをしました。

<しっぽの犬舎内で撮影>
お腹が大きかったので妊娠疑いがあったメス。天塩町名物の「シジミ」と名付けました。
シジミは飼い主自宅の敷地内にあるD型ハウスで生活しており、同じ場所にはメスの成犬3頭もいました。
この子たちはD型ハウスを主な生活拠点としているようで、ハウス内には大量の排せつ物と廃材、割れたガラスなどが散乱している状態でとても劣悪な環境でした。
シジミは保護した翌日、かかりつけの動物病院で診察したところ妊娠はしていなく、出血もしていたので流産の可能性が考えられました。
現地には、同じような状況のメス犬がたくさんいると察しました。
血液検査の結果は貧血気味で、栄養状態が悪かったことが原因と思われました。

<しっぽの犬舎内で撮影>
長毛のオスは元気はありますが、目ヤニなどの症状があり病院を受診した結果かなり衰弱していました。
隣り町、遠別町名物の「コロッケ」と名付けました。
シジミもコロッケも健康診断、混合ワクチン接種、フィラリア検査を行いましたが、コロッケの血液検査の結果は、白血球の増加と重度の貧血がみられ、貧血の値を表すヘマトクリット値が18.2%と正常値の半分しかありませんでした。
背中もとんがっているほど痩せていて、栄養状態が悪かったことも原因としてあるかも知れませんが、肺に白い結節も見られるので慎重に経過観察が必要となりました。
2頭ともお散歩の経験がなく、リードを付けられることにすら慣れていない子たちですので、今後は人慣れ訓練と同時にお散歩の練習もしていく予定です。

天塩町の多頭飼育現場には現在40頭ほどの犬たちがいましたが、暗い寒い中、係留されたままの犬、外に出ることができない犬もいます…。

野ざらし状態で雪の上で震えながら寒さに耐えている犬もいます…。
この日も零下7度くらいだったと思いますが、海風もあり、係留の際のナスカンが氷り、スタッフも寒さで体力を奪われました。
可哀そうで辛くて胸が押しつぶされそうになります…。

健康状態・栄養状態が悪くなっても病院に連れて行ってもらえません。
当日、現地に向かう前に凍死してしまった犬も数頭いました。
犬には何の罪もなく、犬は飼い主を選べません。
家庭犬とは何なのか、繋がれて食事を与えられるだけで家庭犬と言えるのか、人に愛情を注がれることも知らず、お散歩の楽しさも知らずに、
この場所で生まれ育ったこの犬たちが可哀そうでなりませんでした。
この現場からこれ以上不幸な犬を増やさないために、留萌振興局さまでは近日不妊手術を協働で実施する計画を立てています。
飼い主には、今からでも自分の行った行動を悔い改めて欲しいです。


