2018年01月30日

札幌市議会『札幌市動物愛護管理推進計画(案)』のご報告


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1月26日(金)、13時から札幌市役所16階の第一特別委員会会議室で
「札幌市動物愛護管理推進計画(案)」についての審議がありました。

札幌市では今後の動物愛護管理に係わる基本的な考え方や方向性を示した
「札幌市動物愛護管理基本構想」が平成27年5月に策定され、
平成28年10月には「札幌市動物愛護及び管理に関する条例」が施行されました。

そしてこの度、「札幌市動物愛護管理基本構想」の実施計画として、
具体的な数値目標と施策、札幌市動物管理センターの機能強化について策定した
「札幌市動物愛護管理推進計画(案)」のについて約1時間審議されました。





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<厚生委員の札幌市議会議員の方々>

現在の札幌市動物管理センターは、西区八軒と北区福移に業務が分散されていますが、
犬や猫の収容場所である福移支所は郊外に設置されていることから、
交通の便が悪く市民が利用しづらい状況です。

また、八軒本所、福移支所とも、動物の愛護と福祉に配慮した、
市民が気軽に立ち寄ることの出来る施設ではないため、
殺処分される施設との暗いイメージは払しょくされていません。

議会では、最初に自民党の中川議員から代表質問がありました。

続いて、民進党市民連合の小川議員、公明党福田議員、共産党平岡議員から質問があり、
細川議員、畑瀬議員、佐々木議員からも多くの質問があり、
議員の皆さまは、札幌市動物愛護センターの建設について前向きに考えている中、
札幌市の動きが余りにゆっくりなので、
もっとスピード感を持つようにと力強い質疑が相次ぎました。

財政が・・・とういった言葉を良く耳にします。
円山動物園の設備投資や冬期オリンピック誘致等を積極的に進めている中、
市議会で満場一致で「札幌市動物愛護センター新設」の陳情が採択されたにも関わらず、
経済性の観点から後回しになっているのでしょうか。

動物の愛護と福祉に配慮した札幌市動物愛護センターが出来れば、
札幌市民や訪れる人々の心を豊かで思いやりに満ちたものにしてくれ、
お金には換算できない大きな力を札幌市民に与えてくれます。

また市民の参加協力により無限の可能性が生まれ、市民が協力しあえるものになるはずです。

そして札幌市が国際都市をうたうのであれば動物福祉も国際水準にすべきですし、
札幌市の動物倫理の成熟度を表すものになります。

札幌市は平成28年度、「札幌市動物の愛護と管理の条例」が施行され、
条例を適切に運用していくためにはハード面でも「人と動物が幸せに共生できる社会」の
見本となる施設が必要です。

また、札幌市に動物愛護センターの建設が実現すれば、
動物の愛護や福祉が推進されるだけでなく、
地域の活性や住民の交流のあり方について、
北海道を始め他の自治体の良き手本となるに違いありません。

当会は平成27年6月29日、「札幌市動物愛護センター新設に関する陳情」を
札幌市議会に提出、平成28年2月23日には、市議会において全会一致で採択されたのは、
皆さまからいただいた60,591名のご署名が大きな力となったからです。

当会が要望したのは、以下の要件を満たす施設です。


1 動物の愛護と福祉に配慮した施設
 平成 25 年度、『動物愛護管理法』が改正され、自治体は殺処分がなくなることを目指して、引き取りした犬猫を出来る限り返還し、譲渡するよう努めることが明文化されました。一方でペットに対する理解不足やモラルの低い飼い主による迷惑行為、ネグレクト型虐待、公衆衛生、動物取扱業等に関する問題等も多く、動物の愛護と管理に関する行政の社会的な要請は益々高まっています。
 収容動物の福祉の向上を目指し、健康を維持しながら、心身ともに健康な動物を一頭でも多く譲渡できるようシェルターメディスンの考えを導入し、適正飼養の普及啓発拠点として、動物の愛護と福祉に配慮した機能を備えた施設であるべきと考えます。


2 大規模災害時、市民とペットの同行避難場所となる施設
 東日本大震災では、被災地域の住民のみならずペット等の動物も大きな被害を受け、震災後も放置されたペットや家畜が繁殖したり、餓死するなど福祉や公衆衛生上の問題も多発しています。194 万人を抱える政令指定都市である札幌も、大災害時における市民とペットの同行避難場所となる広さのある施設や敷地は必要不可欠です。
 災害時のペットの救護、周囲への迷惑防止等に配慮するためにも、仮設住宅等が必要になることを想定すると、十分に広さのある敷地は必要で、立地条件等を含む場所の選定及び設備を併せ持った施設が必須と考えます。


3 飼い主のいない猫対策に対応できる施設
 札幌市動物管理センターに寄せられる市民の苦情の多くは外猫や飼い主のいない猫に関するものですが、人と動物がより良く共生するためには、旭川市や本州の他市ではすでに取り入れられている地域猫活動が対策の要と考えます。
地域猫活動を推進するためには不妊手術が有効ですが、先述の愛護と福祉の観点からも収容動物に適切な治療が可能になるよう一般の動物病院同様の診療設備が必要と考えます。
 飼い主のいない猫対策のための地域猫活動は、今後札幌市でも官民挙げて取り組んでいくべきと考えますが、地域住民の協力と理解が必要不可欠であり、施策を効果的に推し進めるためにも市民が足を運びやすい施設が必要です。


4 子どもたちに『命の教育』ができる施設
 核家族、少子化の現代では、子どもたちが命の尊さや大切さを学ぶ機会も少なくなり、命に対する認識が薄い青少年の犯罪も多発しています。収容動物たちの現状を知ることは、子どもたちの道徳観や人格的な成長を促し、身近な動物である犬や猫を通して、「命を大切する心」、「弱者に対する思いやり」、「命に対する倫理観」、「最後まで面倒を看る責任感や根気強さ」、「公共の利害にも深く関わる行動規範」等、教育の現場だけでは伝えきれない、人としてあるべき姿を体感できる道徳教育の機会と考えます。遠足や課外学習などでも利用できる、学習室も併せ持った施設であることが望まれます。


5 ペットを通じて市民が交流できる施設
 近年、私たちの生活環境は大きく様変わりし、人々の価値観も心の豊かさへと変化してきました。少子高齢化、人口減少が問題となり、札幌市の一世帯当たりの家族数は2名余りと核族化が進み、愛玩動物に対するニーズや位置づけは益々高まってきています。今後はさらに老齢人口が増え、ペットを飼えない高齢者も多くなることから、知識習得者による動物介在療法や動物介在教育など、適性のあるモデル犬猫を介した心のリハビリやコミュニケーションを図る場としての役割も必要と考えます。様々な人々が気軽に立ち寄り交流できる、市民に開かれた利用しやすい参加型の施設であるべきと考えます。


6 ボランティアの人材育成や獣医師等との連携・協働する施設
 モノの豊かさから心豊かな社会へ転換するには、『命の大切さ』を伝えるボランティアの育成も重要です。ボランティア研修のシステムも持ち合わせる多目的施設となれば、社会貢献できる人材の育成にも繋がると考えます。
 また、様々な施策を具現化するために、行政、獣医師会、動物病院、動物愛護団体及び、愛護推進員等の市民ボランティアなどと連携・協働しながら、具体的な取り組みを実践していく必要がありますし、動物に係る情報の交換や発信の場としても利便性の良い場所で機能が集約した施設は必須と考えます。

財政難を訴える札幌市により、動物愛護センターの新設が曖昧な結果にならぬよう、
しっかりと状況を注視する必要がありそうです。

2月にはこの案件に関するパブリックコメントも始まりますので、
引き続き応援いただけたら幸いです。


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posted by しっぽの会 at 09:53 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする