2015年10月01日
10/1北海道新聞 札幌市円山動物園の改善報告書
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10月1日付北海道新聞朝刊札幌圏に、札幌市円山動物園の記事が掲載されていました。
マレーグマ、グランドシマウマ、マサイキリン等の急死が続いた同園は、
昨日9月30日、札幌市動物管理センターに改善報告書を提出しました。
改善報告書
https://www.city.sapporo.jp/somu/chokai/documents/shobunjian270930.pdf
また、同じ日付で動物園職員に対する懲戒処分のお知らせも
公表されていました。
https://www.city.sapporo.jp/somu/chokai/documents/shobunjian270930.pdf
飼育管理体制の改善結果の概要は、獣医師の1人増員、「市民動物園会議」での
組織見直しの検討のほか、園内の施設約50か所の改修等が盛り込まれています。
市民動物園会議は公募の市民や有識者らで構成されていますが、
昨日の「市民動物園会議」では、獣医師が3人から4人へ1人増員することや、
仙台市八木動物園副園長阿部氏等3人を外部アドバイザーに選定したことや
旭山動物園前園長小菅正夫氏を札幌市環境局にポストを新設、
内部アドバイザーとして助言を賜ること等の改革案の説明がありました。
大切なことは、死亡率ではなく、天寿を全うできなかった動物たちの
死亡原因と今後の対策だと思いますが、
3人の獣医師について現在は他部署への異動があるが、
動物園専従とするかなど検討課題となっています。
当会も「市民動物園会議」を傍聴してきました。
「市民に愛される良い動物園にしたい」と言う言葉がいつも聞かれますが
「良い動物園」とは具体的にどういった動物園なのか
現状では動物の健康と安全をないがしろにしても
100万人の入場者数を目標に、毎年赤字で入園料を無料にしても
とにかく多くの人を呼び込むのが良い動物園とされているように思えてなりません。
これだけの動物が急死したにも関わらず、責任の所在がはっきりしないままで、
モヤモヤとした気持ちで終わりましたが、果たして再生することが出来るのか、
今後もしっかりと監視させていただく必要を感じました。
また、円山動物園では今月の14日〜28日にかけて
札幌市民からの提案受付をホームページ上で行い
今後の中長期的課題に対する提言へ反映させていくそうですので
ひとりでも多くの市民に関心を持っていただき
最低限、飼育動物に苦痛を与えず
生涯を全うできるような体制の構築を図っていただきたいと思います。
札幌市立円山動物園
http://www.city.sapporo.jp/zoo/index.html