2013年09月09日

最期は沢山の愛を抱いて旅立ったクララちゃん。

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今年4月23日、北見市保健所に収容された起立困難だったメスのゴールデンレトリバー。

引き取り手がなければ数日後に処分が決まっていた崖ぶちの命でした。

当会のHPやfacebookで情報拡散させていただきましたが、
ご理解ある方に貰われたと伺った時は、涙が出るほど喜びました。

その、ゴールデン(クララちゃん)を引き取ってくださった飼い主さまから、
クララちゃんの訃報をいただきました。

ご了承いただきましたので、ご紹介させていただきます。





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【4月、引取りした直後のクララちゃん】



4ヵ月と10日後の9月4日に虹の橋に旅立ちました。

立てなかった子が少し歩けるようにまで回復しました。
最期は私の腕の中で息をひきとりました。
暗かった表情がどんどん明るくなっていく様子が写真に残っています。

手がかかった分可愛かったし、沢山の感動をもらいました。


今回は千歳に住む私の姉経由でsosメールが送られてきたのですが、
うちにはすでにラブの子どもがいるし経験もないし、
私自身も小さくて体力もないので、
ちゃんと飼ってやれるか自信も全くありませんでした。

なので保健所に連絡はしたものの、
そのことを説明して本当にどこにも引き取って貰えない場合には
もう一度連絡くださいと伝えたところ、複数の方が見にきたし、
一度は飼い主が決まったのだけど、やはり無理だと言われたと連絡が入りました。

私は保管期限の最終日の業務終了時間後に見に行ったのですが、
私が断れば翌日は殺処分ときいて一晩猶予をいただいて、
考えた末に引き取りを決めました。
とても勇気が必要でした。

でも 彼女と関わりながら 介護で体はくたくたになっても
時間やお金が飛ぶようになくなっても、
一度も後悔したことはありません。
本当に良かったと思っています。 

おしっこが出て良かったねと喜び、
うんちが出て良かったねと喜びました。





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【5月、立てるようになったクララちゃん!】



立てなかったクララが立てるようになり、
立っていられる秒数が一秒また一秒と増え、
自分の力で3本足を使って歩けるようにまでなりました。

立っておしっこができたり、
うんちができるようになったことをまた喜びました。





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【7月、先住ワンのエヴァちゃんと笑っているクララちゃん】



車に乗るのが大好きで車の周りをぐるぐる回り、
ドアを見上げるので、毎日朝と晩に車に乗せてお散歩につれていきました。

私と先住犬が二階で寝ていたところ、夜中に物音がするので見ると、
階段の下からクララが上を見上げているのを見てから
私達も階下でクララと一緒に寝ることに決めました。
それからは私が真ん中の川の字になって寝ていました。

クララの表情がどんどん変化していったので 
周りの人たちが皆驚いていました。 
毛の下の皮膚も真っ黒だったのがピンク色に戻りました。
クララの元気で笑っている顔に感動させられました。





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【9月、最期の時・・・天使のような笑顔のクララちゃん】



最期はまた歩けなくなってしまいましたが、
それでもなんとか一日に2度は犬本来の姿に立たせてあげようと、
がんばって 支えました。

クララは最期まで痛いとも言わず、苦しいとも言わず、よく頑張りました。

可哀そうなワンちゃんたちが多すぎて自分の無力さを感じますが、
しっぽの会の皆様のような存在があることに救われます。

今後もなんらかの形で関わらせて頂きたいと思っています。

クララに車いすを貸してくれると保健所経由で連絡を下さった
札幌のMさんという方ともお友達になり、とても心強く支えられました。
これからもよろしくお願い致します。

HPやfacebookでクララちゃんのことを是非紹介して下さい。 

どんなに愛されても最期が悲しく惨めなら
愛されたことさえ悲しくなってしまいますが
最期に沢山の愛を抱いて息を引き取ることができたら
それまでの辛さや悲しみは全部きれいに消えくれて天国に行けると思います。

クララは息を引き取る前の日に4本の足先を小刻みに動かして
鼻をクンクン動かして寝ていました。

自由に走り回っている夢を見ているみたいでした。

きっと今頃は重たい体を脱ぎ捨てて自由に走り回っていることでしょう。


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クララちゃんの飼い主さま、本当にありがとうございました。

無償の愛は何にもまして代えがたく、
またクララちゃんも飼い主さまの愛を感じ、
生きる希望を手に入れ一生懸命生きてくれました。

心がひとつになっていたのだと思います。

クララちゃんは、
愛すれば愛して貰えること、
生きている時間は永遠ではなく限りがあること、
だからこの瞬間を一生懸命生きること、
この世の中で一番大切なのは物ではなく無償の愛だということ

たくさんのことを残してくれました・・・。

クララちゃんのご冥福を心よりお祈りいたします。
posted by しっぽの会 at 14:40 | 保護犬の様子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする