昨晩BSスカパー!で再放送されたペットブームの裏にある「現実」・・・
「犬と命の物語〜どうぶつと生きる社会〜」を
ご覧になられた方も多くいらっしゃると思います。
日頃から何かとさまざまなものを見聞きする保護活動をしている私たちでも、
ショッキングで目を覆いたくなるような犬猫の現状が報じられました。
生後間もない子犬や、衰弱しきって動けなくなった犬たち、
若く健康そうな犬たちもでさえも飼い主のお迎えがなかったり、
新たな飼い主がみつからない場合は、
月〜金曜日の間、毎日殺処分されている映像が放映されていました。
スカパーがこうした社会派ドキュメンタリーを自主制作するのは初めてだそうですが、
企画した赤松勇介プロデューサーは、
「放送できないところまで踏み込んでメッセージを打ち出したかった。
殺処分を批判するのではなく、
飼う人に問題意識を持ってもらえる内容にしたかった」と制作意図を語っておられます。
見たくない現実でも現実を知らなければ、動物を取り巻く状況は一向に変わりません。
何の罪もない小さな命が人間の勝手な都合で殺されている現状を、
徳島動物愛護管理センターは公開してくださいました。
徳島県動物愛護管理センターでは施設の中で殺処分は行わず、
火葬場に向かう搬送トラックの中で殺処分を行っています。
犬たちが二酸化炭素を送り込まれた処分機の中でもがき苦しみながら死んでいくありさまは、
決して安楽死ではありません。
死のガスが送り込まれる2分間の間、もがき苦しむ犬たちでトラックが大きく揺れるそうです。
担当する職員の方も、交代で担当しなければ精神的にも持たないそうです。
生れて数十日、この世に生を受けて間もない子犬たちでさえも、
麻袋に入れられた後、二酸化炭素で窒息死という残酷な殺され方をしていました。
真っ白な小さな子犬の純粋で怯えた目が、今も頭から離れません。
徳島県は全国の自治体の中でも殺処分数は上位にランキングされていますが、
全国で取材に応じた自治体は、殺処分の大幅削減を目指す徳島県だけだったそうです。
殺処分の現実を公開することで、
行政が市民からのバッシングを恐れるのは分からないではありませんが、
一番可哀想なのは誰ですか?!
徳島県動物愛護管理センターの職員さんたちは殺処分するまでの間、
犬たちの健康に気を遣い、食餌を与え、衰弱した犬の手当てをしていました。
1週間後には悲しい現実が待っていますが、だからと言って世話を止めることはありません。
徳島県動物愛護管理センターの獣医さんが仰っていました。
・犬に不妊手術を施すこと
・最期まで飼うこと
飼い主がたった二つのこれさえ守ってくれれば、殺処分される動物は激減すると仰っていました。
番組では、ペットブームに乗って人気種を劣悪な環境で大量に繁殖させる犬ビジネスや、
誰でも参加できる犬のオークションの悲惨な実態、
原発事故の影響で置き去りにされた福島県内の犬を助けるボランティアの人たちの姿など、
報じられていました。
知れば知るほど、やるせなく虚しく心が折れそうになりますが、
動物を本当に愛しているなら、絶対に知って欲しいと思いました。
私たち市民が日本の犬猫の置かれている現状を知って、
NOと言えるようになりたいですし、
行政の方々も徳島県動物愛護管理センターのように勇気ある一歩踏み出していただきたいです。
そして、飼い主が責任を持って最期まで飼いきること。
正しい知識を持つことで、不幸な動物を生み出す連鎖の手伝いをしないこと。
大好きな「しっぽある友だち」のために、知ることから始めることが大切と
改めて思い知らされた番組でした。
過去の記事ですが、この番組でも使われていたALIVEの映像や、
大変ためになることが書かれていますので、以下もご覧ください。
しっぽニュース
【ペットを飼う人に必ず知ってほしい10のこと】犬・猫は全国で年間20万頭も殺処分されている