
ペットショップなどで、展示販売されている子犬や子猫は
往々にして、狭いケージに入れられっぱなしの「産む機械」として扱われている
親犬、親猫から産まれています。
環境省では現在、そのような犬猫の繁殖販売業者の悲惨な飼育環境の改善を目指し
検討会を設置して、ケージの大きさや飼育員一人当たりの上限頭数など
具体的な数値を盛り込んだ基準作りが進められています。
生涯の繁殖回数や保管するケージやの大きさ、
適正な温度、床材、採光等々、生涯をそこで暮らす犬猫も多い訳ですから
不適切な場合は、行政で指導や監視ができるよう、具体的な数値基準は大変重要です。
環境省の検討委員はペット業者寄りと言われ、
ケージの大きさを体高の1.1倍との案を出してくるなど
営利寄りの規制になっているとの批判もあります。
そこで、福島みずほ参議院議員を事務局長とする
「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」は、
「第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書」を
小泉進次郎環境大臣に提出されました。
犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟
第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準 に関する要望書こちらが、院内勉強会
「動愛法、どんでん返しを防げ! 〜本当の動物愛護を推進するために〜」の議事録です。
http://tokyozero.jp/2560/コロナ禍もあって環境省内の審議が中断されたようですが、
来年6月下旬には政省令が施行される見通しとなっていて、
このままでは繁殖業者の元で苦しむペット達が
むしろ増えるのではないかと危惧されています。
先日、女優の浅田美代子さんやジャーナリストの山路徹さんらが中心となり、
6月12日(金)、緊急!オンライン院内集会「動物のための数値規制」が開催され、
「国際的な動物福祉にかなった数値規制」をと呼びかけられ、
先日YouTubeにアップされました。
動物議連の皆さまは、生で見られなかった皆さんも是非!
動物の安全と平和、そして福祉のために
皆で力を合わせて声をあげましょう!もう時間がありません!
と呼びかけられています。
「国際的な動物福祉にかなった数値規制」を目指せるよう、
世論を盛り上げていくことだけが最後に出来ることとなりました💦
当会も、以下の意見書を環境省にメールとFAXをいたしました。
良心的な繁殖業者の方もたくさんいます。
その方々を守る上でも、数値規制は大事です。
ペットの安売りやオークションがなくなるような構造や
出来ることなら生体展示販売がなくなればどんなに良いことかと思います。
どうかこの記事をご覧くださった皆さまも、
人間の都合で経済のために利用され続ける不幸な犬猫がいなくなるよう、
行動を起こしてみませんか?
犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟の
「第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書」の内容に
ご賛同いただけましたら、ご自身の声を環境省に届けてくださいませんか。
よろしくお願いいたします!!
Eメール: shizen-some@env.go.jp
FAX:03-3508-9278
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小泉 進次郎 環境大臣
環境省自然環境局 動物愛護管理室 長田室長
中央環境審議会 動物愛護部会 委員の皆さま
犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟の提出された、「第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書」の内容に、全面的に賛同します。
1カ所、追加として健康管理の項目に「ボディコンディションスコアを用いて適正な体重を維持すること」を加えてください。
当会は、犬猫の保護団体として第二種の届け出をしていますが、第一種の保管業としても活動しています。これまで、施設の老朽化や人手不足の問題と、飼養動物の福祉のバランスをどのように取っていくかが大きな課題でしたが、近年の行政機関の収容数、殺処分数の減少により保護数も落ち着き、預かりボランティアなどのサポートも増え、一般家庭のようにはいきませんが、動物の福祉は守られていると思いますので、当会の飼養状況をご紹介します。それでも、長期間馴染めない子もいますし、犬猫たちにストレスがないわけではありません。適正に飼育してくださるご家庭で終生家族として暮らしていけることが一番です。
一部の繁殖販売業者の方の、生き物を命とも思わない酷い扱いは、一刻も早く明確な数値で規制していただき、幸せな犬や猫だけを生み出す、一般の飼い主の手本となる良識ある業界になって欲しいです。
現在当会には、施設での収容数は犬が58頭、猫が52頭で、スタッフやボランティアさんが預かっている犬は13頭、猫は21頭います。
代表者とスタッフの人数は16名で、飼育に関わっているスタッフは13名です。休日やパートタイマーのスタッフもいますので、常時7〜8名が日々お世話をしていますが、状況により事務方のスタッフも飼育のサポートをしています。また、ボランティアさんや専門学校の生徒さんもサポートしてくださっています。(現在はコロナ禍ですので、徐々にボランティア活動を再開しています。)
ですが、個々の体調を把握し、通院、散歩や介助、食餌の世話、譲渡に向けての来所者対応、保健所等からの引取り等々考えると、この頭数で限界に近いと思います。
当会で引取りする犬猫は、老齢や麻酔等の問題が無い限りは、全頭不妊手術を施していますので、当然当会で繁殖することはありません。
健康診断、混合ワクチン、マイクロチップ、感染症検査、駆虫、犬は狂犬病予防注射、畜犬登録もしています。週に1度の獣医師の訪問診療以外にも、通院、入院や手術、大学病院や専門病院にかけることもありますので、医療もしっかりかけられています。
スタッフやボランティアさんが、自宅で預かったりしている犬猫は、老齢や社会化前の子犬たち、乳飲み子、ハンデがあるため家庭でのケアがベストな犬猫たちです。
飼育スペースは、体重15キロほどの活発な犬では最低でも床面積3.6uのスペースに1頭ずつ収容していますし、大型犬や問題行動のある犬たち用の10u以上ある犬舎もあり1頭ずつ収容しています。高さも2m以上ありますので、十分に活発に動くことが出来ますし、運動場も4面ありますので、毎日運動場で、仲間と走ったりして運動もしています。また、お散歩ボランティアさんとのお散歩も敷地外に出れるので楽しみにしています。
月に2回ドックトレーナーを招き、犬のしつけ教室を開催し、それとは別に保護犬の問題行動の改善や社会化のために、当会の犬とスタッフを対象としたトレーニングも行っています。
床材は、部屋により違いますが、ピータイルやコンクリート等、水洗いや床掃除がしやすく衛生状態が保てるようにしています。
犬舎や猫舎も大きな窓があり自然光が入りますし、脱走予防のために柵も取り付けています。
毎日の重曹と水を使った床掃除は欠かせませんし、定期的に高圧洗浄機で徹底的な掃除もしていますので、アンモニアの臭気も気になりません。
猫は広めの3段ケージに1頭づつ入れて、トイレやベット、食餌や給水できるよう食器の台も設置しています。感染症の問題が無い限り、社会化期の子猫たちは複数頭で飼養しています。
また猫のフリー部屋があり、1日1回は仲の良い子同士その部屋でくつろぎ、オモチャで遊んだり、スタッフやボランティアさんがコミュニケーションを取っています。
猫エイズや白血病の子は、同じ感染症同士の部屋で、3段ケージで過ごし、その部屋内でフリーにしたりしています。
保護したばかりの犬猫は、混合ワクチンが定着するまでは別部屋で管理し、半身不随の犬猫は、大きなサークルで自力で動ける力を活かせるようにしています。時には、車イスを上手に乗りこなす犬や猫もいます。
親子や妊娠している犬猫を保護した場合は、暖かで静かな産室になる部屋を用意して、感染症やストレス等の問題がない限りは、生後3か月までは一緒に過ごします。
室温に関しては、灯油ボイラーで、冬は若く活発な犬は13℃以上に、もう一つの犬舎は20℃以上にしています。猫は23℃以下にはならないようにしていますが、かなり暖かくなっています。老犬やハンデのある犬猫のいる部屋の室温は、更に暖かくなるように暖房しています。また子犬や子猫はスタッフが自宅で預かることが多いですが、当会にいる場合は、ヒーター等で保温しています。
夏は、猫舎と老犬やハンデのある犬の収容場所にはエアコンがついています。元気な犬たちは、柵があるので窓を開放していますし、パドックがある犬舎もありますので、風も抜けて余程でない限り暑くはなりません。
現在、環境省で審議されている数値規制が余りに動物の飼育に無理がかかり、その部屋で1日の大半を過ごすと思うと、肉体的にも精神的にもあまりに酷いと残念に思いました。
数値基準が厳しくなると飼育頭数が減り、ペットの価格が上がり売れなくなると仰っている委員の方もいらっしゃるようですが、そもそも犬や猫は、工業製品ではなく、尊い命を持った生身の生き物です。人間の喜びや怒り、悲しみまでも理解する豊かな感性も持っています。だからこそ、人に寄り添い、共に生きることが出来るかけがえのないパートナーになってくれます。
行政殺処分されている犬猫や繁殖業者や飼い主の元で不適正に飼育されているペット、水面下で苦しんでいるペットもたくさんいます。
そうしたことからも、安易に購入し飼育放棄されるような事態が起きないよう健全で適正な市場となるべきで、生体のディスカウントやセール等の販売方法は、社会や子どもの教育にも良い影響を与えないと思います。
少子高齢化、核家族が進んでいる社会に於いて、ペットを飼育出来る人は限られてくると思うのですが、ペットの数を増やし過ぎることに疑問を感じます。
また、ペットを購入する人が、自分が迎え入れたいペットの親たちが適正に飼育されているのであれば、安心してその子を迎え入れることが出来ます。
そして日本のペットに対する倫理観や動物福祉の精神が醸成し、ペットショップから購入することだけでなく、保護動物や野良猫を迎え入れることがスタンダードな社会になって欲しいと願っています。
現在はコロナ禍ですが、平時でしたら日本には、毎年多くの外国観光客が来日しますし、来年は東京オリンピック開催も予定されています。そうしたことからも、世界に対しても恥ずかしくない国際的な基準を設けることは、日本のペット文化の評価も高まり、真の意味で動物の福祉に配慮した成熟した文化を持つ国になるのではないでしょうか。
以上です。
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話題のせやろがいおじさんも是非ごらんください☆
【動物愛護法改正の目玉!】各種数値規制に一言:せやろがいおじさん