今日の札幌市動物管理センターには犬8匹が収容されていました。
今日のセンターのHPをご覧になり、収容中の猫に感染症が発生したことを
ご存じの方も多いと思います。
センターでは2011年10月にも猫パルボ感染症が発生し、
迷子期間中で収容されていた猫以外は処分されたことがありました・・・・。
http://shippo-days.seesaa.net/article/231363610.html
収容犬253、シーズー系のメスは豊平区月寒中央通7丁目で保護されました。
痩せて、毛も汚れています。
おそらく捨てられたのではないでしょうか。
じっと目をそらさずに見つめる仕草が健気で、静かで大人しい子でした。
収容期限日は15日(金)です。
収容犬142、推定6〜7歳のミックス犬のオスはここが終の棲家″のように落ち着いています。
新たな出会いはまだありません・・・。
収容犬122101、放棄された推定12歳のコーギーのメス。
収容当時かなり太っていましたが、少しほっそりした感じがしました。
人が大好きで、とてもヤキモチやきな甘えん坊です。
収容犬121701、11歳で放棄されたミニチュアダックスのオス。
前に出てきて構って欲しそうに甘えてきました。
下記のミニチュアダックスと同室に収容されていましたが、
どちらも僕が一番″とばかり身を乗り出してきました。
収容犬231、推定5〜8歳の北海道犬系のオスは味わい深さがあります。
日本犬らしい素朴さにあふれた犬で、飼い主には忠実な犬種です。
この先、いいご縁があることを願っています。
お散歩が大好きだそうですから、運動したい方は一緒にウォーキングがいいですね。
収容犬012301、放棄された9歳のミニチュアダックスのオス。
上記のミニチュアダックスと同室ですが、構って欲しくて声を出していました。
収容犬120401、放棄された8歳のシーズーのメス。
収容時は噛みついてくることもありましたが、
今は慣れている人には甘えるようになりました。
慣れてくれば、心を許してくれます。
収容犬020401、放棄された10歳のシーズー系のオス。
あちらこちら毛玉が出来て、身体も汚れていました。
これまで、どんな飼われ方をしてきたのでしょうか・・・。
肛門の周りが腫れているので、病院で診てもらう必要があります。
人懐こくて童顔の可愛い子でした。
以上、8匹の収容犬のうち5匹が飼い主の放棄によるものです。
高齢だったり病気があったり・・・皆、寂しい心細い思いをしています。
どれだけ飼い主のそばにいたいと思っていることでしょうか。
現在収容されている猫たちは、
猫パルボウィルス(猫汎白血球減少症ウイルス)に感染した猫がいたため、
全匹譲渡が不可能であること、今後収容される猫への感染を防ぐために
大変悲しいことですが処分されることになりました。
猫パルボウィルス(猫汎白血球減少症ウイルス)は重い感染症で、
子猫や体力のない猫が感染すると、
数時間から数日で急激に衰弱し、死亡することが多く、大変恐ろしい感染症です。
最近はワクチン接種が普及してきたため、以前より感染する猫は減少傾向にありますが、
このウィルスは感染力が非常に強く、また、病原性も強いのが特徴です。
病気は、猫汎白血球減少症ウイルスに感染することによって起こり、
潜伏期間は2〜6日間と短く、感染すると短期間で発病します。
病原ウィルスは、この病気に感染している猫の便や尿、唾液などに含まれていて、
これに他の猫が接触したりすることで感染します。
3種混合ワクチン(猫伝染性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、
猫汎白血球減少症)接種で予防できる病気ですので、
子猫は生後2ヵ月目に1回目のワクチンを接種し、
3ヵ月目に2回目のワクチンを接種して免疫力をつけます。
その後は、年に1回追加ワクチンを接種することで、予防効果を維持できます。
飼い主がきちんと3種混合ワクチンを接種さえしていればと悔やまれてなりません。
動物を飼うということは、その子の命を預かることと同様です。
最期まで責任を持って飼うことは当然ですが、
病気の予防に努めてあげることも飼い主の最大の愛情と責任ではないでしょうか。
そして、動物管理センターや保健所が動物を引き取らざるを得ない場合、
例えば放棄する飼い主に対して「混合ワクチン証明書」がなければ受け取り拒否できるなどの、
この子たちの命の重みを、今後に生かしていくことが重要なことと思いました。
他にも、厳しい予算の問題もあると思いますが、
命を生かしていくことを考えれば、
収容時点で犬にも猫にも混合ワクチンを接種していただきたいと強く思います。
少しでも懐けば新しい飼い主さんに貰われるからと、日々お世話をしていた職員さん・・・。
毎週、「こんなに馴れてきましたよ」と嬉しそうに声をかけてくれていました。
職員の方々も処分せざるを得ない現状に胸が張り裂ける思いだと思います。
この子たちの死が「パルボに感染したから」で終わるのではなく、
これから先、収容されてくる犬猫たちの命の保証に意味を持てますように・・・。
しっぽの会も、昨秋、札幌市動物管理センターで行われた意見交換会などでも、
混合ワクチンの接種を要望してきましたが、今後も要望を続けていきたいと思います。